中国貧困絶望工場
日経BP社
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原題そのまま(The China Price)の方がよかった。
確かに貧困も絶望もあるんだけど、それだけじゃない。
それをもたらす側の問題も提起してるんだから、
一方の視点からだけの釣りタイトルはちょっとね。
ま、毒入り餃子とか大気汚染とかあったから、
仕方のない面はあるにしろ。
で目次(アマゾン)
日本語版への序文
謝辞
はじめに 妖しい魅力
第一章 路線変更
第二章 五ツ星工場
第三章 労災コスト
第四章 一攫千金を夢見て
第五章 立ち上がる労働者
第六章 従業員寮八一七号室の娘たち
第七章 損得勘定と社会的責任
第八章 新モデル工場
第九章 チャイナ・プライスの将来
参考文献
訳者あとがき
以下諸々メモ。
●チャイナ・プライスとか言われてるけど、
今やその代償を支払わされてる。
その超安値を実現させるために、
労働者の搾取や、
知的財産権の無視や、
環境汚染・健康問題など、
数多くの問題を抱えながら、
前へ進んできたけど、
ここにきて、さすがに、これらの問題を
無視できなくなってきた。
それは、内からも外からもそう。
●二つの工場。
一つは、取引先に見せる工場で、
「モデル工場」「五つ星工場」と呼ばれている。
もう一つは、実際に生産する工場で、
「陰の工場」「黒い工場」と呼ばれている。
で、もちろん、超安値を支えているのは、
「陰の工場」。
わかってて、やってる方も、
見て見ぬ振りしてる方も、同罪だ。
●民間無免許炭鉱主のノートに書かれていた詩。
「他人の悩みを気にする奴などいやしない
だから泣きごとを言っても始まらない
カネのある奴には貸そうとするが
カネのない奴は借りられない
雨のとき傘をくれたらありがたい
でもそんな話は滅多にない
うまくやれるし もっとできるのに
いつも悪い奴に横取りされる」
世界には二種類の人間しかいない。
搾取する側とされる側だ、
なんてことを言いたくもなる。
●実際評価されるのは、価格や品質がベストである工場ではなく、
最高の偽造技術を発揮した工場の方だ
とにかく偽造天国。帳簿からタイムカードまで。
ただこれも生き残る手段の一つ。
そうさせてるのは、ブランド業者側だったりする。
自分の首を自分で絞めあってる。
●広東の言葉
「インチキはインチキ。それがどうした」
何だかもうやりきれない気分。
でもその積み重ねが今や見直しを迫られているのも事実。
こういうやり方があるってのもグローバリズムの事実だし、
それがまかり通り続けはしないってのも、
グローバリズムの事実。
●結局人を大切にした方が、
生産性があがったり、品質が安定したり、
技術力が向上したりで、
最終的には生き残れる。
新たなモデル工場として、労働者自体による
労働者委員会がある工場を例にあげている。
そこでは離職率が大幅に下がり、
工場全体が一つの家族的な雰囲気があるらしい。
こうなると、その工場は強いよね。
家族の絆ってのが強力な付加価値としてつくから。
結局、経済学のルールを無視して、
「ボクシングのリングで見えない青龍刀を振り回している」
とまでいわれた「チャイナ・プライス」。
それは、日本の「賢い」消費者にも、
関係する問題だったことがよくわかる。
そしてその超安値の代償は、
中国だけでなく、わたしたちにも降りかかってくるんだよね。
















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